寒蘭の魅力
 
  寒蘭の魅力寒蘭は10月の終わりから11月にかけて開花します。直立する背の高い花茎に3乃至10輪程度の花をつけます。容姿は葉の伸びも充分に、優雅で気品に満ち、花の香りも高いのが寒蘭です。
 東京近辺の方は、概して春蘭を好むようですが、私はどちらかというと寒蘭の方が好きです。
 日本では、黒潮の影響する比較的温暖な地域、土佐・阿波・紀州・日向・薩摩・球磨・肥前地方などに自生しています。また、中国の杭州や浙江省でも生育しているようで、よく蘭販売のコーナーで見かけます。
 25年前に私が九州在勤中は、友人とよく山採りの寒蘭を探しに出かけたものです。しかし、最近は坪のある山野を歩いても、もう殆ど採り尽くされたのか、見つけることは難しくなりました。私の棚にある寒蘭も数鉢を除いては大方はデパートなどで購入したものです。
 寒蘭の美しさは、陽が落ちる前のひと時の、ほの暗い庭を背景にして、廊下に据えられた一鉢の姿にえも言われぬ情緒を感じさせてくれます。
 開き始めの3〜4輪はみずみずしく、夕暮れの微かな光に映じて、誇ることもなく静かに己を持し、微かに漂う香りと花は、深奥の芸術として私の心眼に映じます。
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                   浮 船      華 神       竜 雪  
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