相模C.C.のーエッセー  
               悩みと歓びが交錯する「求楽派」のゴルフ    西 村 忠 弘

 私は相模C.C.の多彩な遍歴をお持ちの先達各位とは違い平凡な一介のゴルフ好きです。
 入会以来今年で18年になり、齢も来年米寿を迎えますが、この名門倶楽部に入れて頂き、 多くの同好の士とご交誼を頂き、共にゴルフが出来るようになったお陰で、足腰も余り弱らず、情緒が豊かになり、健康であることに感謝しています。
  これまでに平成12年と13年2年連続で優勝をさせて頂きHDCPが19まで上った頃もありました。しかしその後はグロス100〜110を叩くようになりHDCP30にまで下ってしまいました。ところが平成18年4月80歳で図らずも3回目の優勝を果たしたのです。練習をしてもレッスンを受けてもそれ程上手くならないと諦めていましたのに、この日は不思議にドライバーにミスが少なくアプローチも球が正確に上がりロングパターが良く決まったりしてびっくり仰天しました。バイオリズムとか同伴競技者との気合いとか気脈が通ずるキャデーさんに恵まれたとか何等かの要因があったのでしょうが、その運とツキの理由は未だに解りません。その後は又今日まで、シャンクとバンカーの大叩きで1ヶ所8〜9打も叩くと、焦りと諦め気分が出て益々力が入りすぐスコアがハーフ60代になるのが悩みです。これは正に腕の伴わない欲と、集中力の欠如の所為でしょう。
  しかし、それでも入浴後の19番ホールでは、気心のしれたた友人とたっぷりビールと ワインを飲んで談笑し、悩みを忘れて団欒の歓びに浸ります。そんな席で〈海を渡ったサ ムライ〉として畏敬されている「求道派」の濱脇洋二さんは、私の愚痴を聞くと必ず「ネバーギブアップ」といって励ましてくれます。「求楽派」の私も改めて覚醒し、「この齢だ から健康のためワンラウンド廻れればそれでいいのだ」という自らを慰める諦観を蹴飛ばし、また夢と希望の光を求め元の気負いの私に戻り帰路につきます。
  そんな相模C.C.にはグランドシニアーのクラブライフを豊かにしてくれる【赤チョッキ会】というプライベイト会があり、回を重ねて今年12月で537回を迎えたました。 この会は、同倶楽部の公式競技である敬老杯競技に参加する資格を有する会員のうちから、希望する有志が相集い、ゴルフを楽しみ懇親を深める会であり、毎月最終木曜日に例会を 開催しています。相模の恵まれた環境と気配りの良い従業員に囲まれてプレイする会員の 方々ですから、皆さん大変お元気で、102歳の福岡慶一さん、93歳の鷲崎彦三さん、90歳の竹内良三郎さんなどもおられ、この方々が時々優勝をされるのには全く敬服しま す。また、この会でホールインワン(加藤 義さん、竹越昭三さん)やエイジュート(伊藤隆郎さん、近藤久男さん)を達成された方もおり、とても高齢とは思えない相当な力量を維持しておられることは本当に素晴らしいことです。
  今後もこの高齢者が楽しめる伝統のある【赤チョッキ会】が益々盛り上がるように、世話人の一員として微力を尽くしたいと思っています。
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